はじめての方でも安心してオリーブの木を上手に育てていただけるように解説しています。
オリーブの木の植え替え(庭植え、鉢植え)をはじめ、剪定、殖やす方法、実をつける方法や、害虫駆除対策までを分かりやすく解説しています。
植え替え方法「庭木/庭植え」編
庭や畑に植える場合は根や新芽の伸び始める前の2−4月上旬までが最適です。
植える場所として日当たりや排水の良い場所を選んでください。
根鉢の3倍くらいの型を取ります。
住宅地の場合で地底が固く水はけが悪い場合は根鉢の高さの1.5倍くらいの深さに穴を掘ります。
底が固いところは、ほぐしてあげます。
根鉢を入れてみて深さを調節して根鉢の上面が地面のラインに来るよう底に土を埋めもどします。
埋め戻した所に根鉢を据え置きます。
周りに土を入れて植えます。
水をかけ十分土が鉢になじむようにオリーブの木をゆすります。
たっぷりかけた水が引いたらさらに土を被せて足で軽く押さえます。
しばらく鉢が根づくまでは水がこぼれないように周りを高くしておきます。
強風で倒れないように斜めに支柱を立てます。以上で、庭植えは完了です。
植え替え方法「鉢植え」編
底石のいらないトンデモナイポットとオリーブ用土とオリーブの木を用意します。
鉢の底か4分の1くらいオリーブ用土を入れます。
木の根鉢を鉢にいれて見て、ポットの上面から4〜5cm下になるように鉢底の用土を調整い仮置きします。
根鉢の周りにオリーブ用土を入れます。
根鉢の周りにいれたオリーブ用土を鉢底に入れ込むように棒で突いていきます。
水を用意します。
水を底から染み出すまでかけます。
土が沈みこみ根鉢の上面が見えたら再度上から土を被せます。
もう一度たっぷり水をかけ土と根鉢をなじませます。
以上で、鉢への植え替えは完了です。
剪定
(1)剪定する枝は同じところから何本も出てる枝は1本残して他は切ります。
(2)ひこばえといって根元から出る枝は切ります。
(3)同じ方向に平行に伸びているような枝は切ります。
(4)交差している枝 主幹に向かっている枝や下向きに伸びている枝は切ります。
殖やす
殖やす方法は2通りあります。
<剪定した後に出る太い枝を利用する方法>
直径3〜5cmの太さで長さ30cmくらいの枝を大きな鉢に培養土を入れて、そこに挿します。
2ヶ月くらいで新芽が出てその後発根するまで管理します。
<緑枝挿し>
6月に春から伸びた新芽を15cmほど切り4〜5枚の葉を残して発根促進剤をつけ、培養土 パーライト 鹿沼土 赤玉土等に挿します。
梅雨明けした後は高温にならぬように日陰に置き、湿度を高めに保つように管理します。
実をつけたい
1本でも実をつける品種はありますが基本的には2品種を近くに植えます。
授粉樹として花粉の多いネバティロブランコやシプレッシーノ等が良いです。
品種次第では授粉の相性が合わないときがあるので、植える品種にあった受粉樹を植えると良いでしょう。
また、実は前年の新鞘に今年花をつけて実になる性質のため、2〜3月の剪定でバッサリ切りこんでしまうと今年実がなりません。
必要な枝を残して、透かし剪定や不要枝を切るくらいが良いでしょう。
オリーブの花は風雨に弱いため、鉢植えの場合は屋内に入れたほうが良いでしょう
害虫駆除
春先から秋にかけて2回程度オルトラン粒剤などの浸透移行性薬剤を土に適量まいてください。
噴霧器がある場合は、スミチオンなどの殺虫剤を全面散布します。
路地の場合はオリーブゾウムシが発生することがあります。
この場合は株元にスミチオン乳剤の50倍液を4〜5月、7〜8月の2回程度散布します。